こんにちは、あっきーです。
今回は、ITパスポートと基本情報技術者試験、同じIPA主催の試験だけどいったい何が違うのか?
と、いうことをテーマにお話したいと思います。
よくWebサイトやSNSで
「ITパスポートを受けてから基本情報技術者を受ける!」
という書き込みをおみかけします。
あなたはITパスポートと基本情報技術者の違いをご存知ですか?

ITパスポートの方が簡単というのはわかるけど、具体的な違いについてはわかりません。
本記事は、そんなあなたに向けたITパスポートと基本情報技術者の違いを説明する内容となっています。
ぜひご一読いただきまして、違いをしっかりと理解していただければと思います。
この違いを理解することで、
本当にITパスポートを取得する必要があるのか、
または逆に、本当に基本情報技術者を取得する必要があるのかがわかります。
ITパスポートと基本情報技術者の違いとは?
それでは「ITパスポート」と「基本情報技術者」の違いについてご説明します。
主な違いは以下の5つとなります。
- 試験タイミング
- 試験時間
- 難易度
- 試験範囲
- 試験の対象者像
1つずつお話ししたいと思います。
1.試験タイミング
基本情報技術者試験は、毎年上期・下期の一定期間(数ヶ月間)で受験が可能です。
※令和元年までは毎年4月・10月の第3週目の日曜日でしたが2021年より変更となりました。
一方、ITパスポート試験は、自分の都合の良い試験会場、試験日時をある程度好きなタイミングで受けることが可能です。
なので、ITパスポートの方が「もう少し勉強してから受験しよう」とか、
「しっかり理解できてるし、予定より早く受験しよう」といった柔軟な受け方が可能となります。
2.試験時間
2020年より基本情報技術者試験の試験形式が筆記試験からCBT方式へと変更があったため、
同じCBT方式であるITパスポートと試験形式には大きな差はなくなりました。
しかし
ITパスポートの試験時間はトータルで120分であるのに対し、
基本情報技術者の試験時間は、午前・午後ともに各150分(合計300分)と長丁場の試験となります。
試験時間が大きく異なる点には注意が必要です。
3.難易度
言うまでもなく、難易度も異なります。
IPAではITパスポートはレベル1と定められているのに対して、基本情報技術者ではレベル2と定められています。
その難易度の違いにより、合格率も異なります。
ITパスポートは合格率が40〜60%程度であるのに対し、
基本情報技術者の合格率は20〜30%程度とかなり低くなります。
4.試験範囲
ITパスポートと基本情報技術者は、試験範囲も異なります。
ですが、ここで重要なのは、ITパスポートの試験範囲は基本情報技術者の午前の試験範囲に含まれているということです。
ですので、言い換えれば、基本情報技術者の午前の試験は、ITパスポートの上位互換と言えます。
5.試験の対象者像
最後に決定的に違うところは、試験の対象者像です。
IPAが公表しているITパスポートと基本情報技術者の試験の対象者像は以下のように記載されております。
※情報技術者試験 試験要項の試験の対象者像より抜粋
<ITパスポート>
職業人として備えておくべき,情報技術に関する共通的な基礎知識を習得した者であり,担当する業務に対して情報技術を活用し,次の活動を行う。
① 利用する情報機器及びシステムを把握し,活用する。
② 担当業務を理解し,その業務における問題の把握及び必要な解決を図る。
③ 安全に情報の収集や活用を行う。
④ 上位者の指導の下,業務の分析やシステム化の支援を行う。
⑤ 担当業務において,新しい技術(AI,ビッグデータ,IoT など)や新しい手法 (アジャイルなど)の活用を推進する。
<基本情報技術者>
基本戦略立案又は IT ソリューション・製品・サービスを実現する業務に従事し,上位 者の指導の下に,次のいずれかの役割を果たす。
1.需要者(企業経営,社会システム)が直面する課題に対して,情報技術を活用した戦略立案に参加する。
2.システムの設計・開発を行い,又は汎用製品の最適組合せ(インテグレーショ ン)によって,信頼性・生産性の高いシステムを構築する。また,その安定的な 運用サービスの実現に貢献する。
この内容でわかるように、ITパスポートの対象者像は、情報技術を利用して業務に活かす人材であるのに対し、
基本情報技術者の対象者像は、システムを開発する人材であるということです。
ITパスポートを取ってから基本情報を目指した方がいいのか?
WebサイトやSNSで見かける
「ITパスポートを取ってから基本情報技術者を目指す」
という選択はどうなのでしょうか?
その答えは、次の記事で詳しく解説していますので、
ご興味がありましたらご一読ください。

まとめ
ITパスポートと基本情報技術者は、同じIPA主催の資格ではありますが、
試験の受け方や難易度、試験範囲は大きく異なります。
また、ITパスポートは情報技術を利用することを重点とする対象者像に対して、
基本情報技術者は、情報システムを開発することを重点としています。
ですので、システム開発を行いたいというエンジニア志望の方は、
必然的に基本情報技術者を目指すべきということが言えます。
自分が将来どのような仕事に就きたいかをよく考え、
ITパスポートを受けるか、基本情報技術者を受けるかを選択していただければと思います。
いかがでしたでしょうか?
今回の記事のようなITパスポートと基本情報技術者の違い以外にも、
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