今回は、午後問題の長文が苦手な方にお送りする、
簡単にできる長文読解を攻略するコツをお話したいと思います。
午後の問題は午前と異なり、説明文が長く、読み込むだけでも多くの時間を費やします。
「長文は読み慣れていないから、見ただけでヤル気なくす・・・」
と、読む気力をなくす人も多く、練習量が足らずに本試験に挑むという方も、少なからずいるのではないでしょうか。
そういうお悩みに対して、よく
「小説や文章を読む練習をしましょう!」
という人もいますが、
「そんなことをやっている暇は無い!」
というのが多くの声ではないでしょうか。
今回の記事は、長文を読むのが苦手だけど、
小説や文章を読む練習をしているほど時間が無いという方にぜひ読んでいただきたい内容です。
この記事の内容を知らないと…
✅ 午後の説明文を読んでも頭に入らない
✅ 午後は説明文を読むだけで時間がかかり解く時間がほとんどなくなる
✅ 午後の試験対策練習をするのがおっくうになる
と、最悪このような状況になる可能性がございますが、
この記事でお話することを実践していただくと…
✅ 午後の問題を解く時間が増える
✅ 苦労して長文を読まなくても済むようになる
✅ 午後の試験対策が少し気楽になる
と、このような状況になりやすくなります!
午後の長い説明文を簡単にするコツとは?
それは、設問の問題文・解答群から読み始めることです!
問題文や解答群から読み始めることで、
どのようなことが問われているのかが頭に残るため、
いざ説明文を読む時でも、
「ここは問題で問われている部分だな」
「ここはあまり関係ないや、飛ばそう」
という風に読まなくても良い説明文と、読む必要がある説明文に区分けすることができるんです。
どうせ問題を解くときに、問題文と解答群は読まなくてはいけないものですので、
問題文・解答群から読み始めたところで時間的・気力的なロスは無いはずです。
でしたら問題文・解答群から読んだ方がいいですよね?
あっきーと一緒に実際にやってみよう!
平成29年春期問1の問題を例にあげてみましょう。
以下は冒頭の問題に関する説明文です。

長いですね・・・。
できることなら私も読みたくないです・・・。
ファイルの安全な受渡しに関する次の記述を読んで,設問1~3に答えよ。
情報システム会社のX社では,プロジェクトを遂行する際,協力会社との間で機密情報を含むファイルの受渡しを手渡しで行っていた。X社は,効率化のために,次期プロジェクトからは,インターネットを経由してファイルを受け渡すことにした。
X社で働くAさんは,ファイルを受け渡す方式について検討するように,情報セキュリティリーダであるEさんから指示された。Aさんは,ファイルを圧縮し,圧縮したファイルを共通鍵暗号方式で暗号化した上で電子メール(以下,メールという)に添付して送信し,別のメールで復号用の鍵を送付する方式をEさんに提案した。しかし,Eさんから”①Aさんの方式は安全とはいえない“との指摘を受けた。
Aさんは,暗号化について再検討し,圧縮したファイルを公開鍵暗号方式で暗号化してメールに添付する方式をEさんに提案したところ,”その方式で問題はないが,相手のaを入手する際には,それが相手のものであると確認できる方法で入手する必要がある点に注意するように”と言われた。
そして、以下が問1の設問1の内容です。
本文中の下線①でEさんから指摘を受けた理由として,最も適切な答えを,解答群の中から選べ。解答群
- 圧縮してから暗号化する方式は,暗号化してから圧縮する方式よりも解読が容易である。
- 圧縮ファイルを暗号化してもファイル名は暗号化されない。
- 共通鍵暗号方式は,他の暗号方式よりも解読が容易である。
- ファイルを添付したメールと,鍵を送付するメールの両方が盗聴される可能性がある。
これを説明文から読むのではなく、設問1の問題と解答群から確認していきましょう。
まず、設問1では、どうやら「下線①」について聞かれているというのがわかります。
下線①とは「Aさんの方式は安全とはいえない」と書かれています。
Aさんの方式とは何なのかは気になるところですが、
どうせ後で読むことになるので解答群から先に読んで確認していきましょう。

どうせ後で読むなら、今読んでも時間的なロスはないですよね。
では解答群について。
解答1については、そもそも圧縮してから暗号化しようが、暗号化してから圧縮しようが解読の容易さは変わらないため、これは一般常識として×というがわかります。
解答2については、ファイル名が暗号化されるかどうかについての解答です。
ファイル名は暗号化されないと書かれていますが、ファイル名も設定によって暗号化できるため、
説明文を読まなくてもわかりますので、これは×です。
※実際説明文を読んでもファイル名は設定できる、できないというのは書いていないため、一般常識の内容ということです。
解答3について。
共通鍵暗号方式に使われているアルゴリズムによって暗号の強度が変わりますが、
共通鍵暗号方式だから解読が容易、難しいということはありません。
ですので、これも×です。
最後に残った解答4が正解となります。

あれ?説明文はどうした?
さて、ここまで説明文を読んだでしょうか?
読んだのは下線①の「Aさんの方式は安全とはいえない」という部分だけです。
これは極端な例かもしれませんが、
問題文と解答を読んで考えるだけで、
このように読まなくても良い説明文、読む必要がある説明文というのが区分けできるかと思います。
午後の過去問練習に組み込んでみよう
それでは実際に以下のステップで過去問練習に上記のコツを組み込みましょう!
[STEP1]
午後の過去問演習を始めるときに、まず最初に問題文・解答群をチェックしましょう。
[STEP2]
解答群をチェックしながら、ここでは何が問われているか、そして一般常識的に解答できないものかを考えましょう。
[STEP3]
解答群をチェックし終え、正解がわからなければ説明文を読み始めます。
ですが、問題で問われている内容を意識しながら読みましょう。
[STEP4]
説明文を読み、明らかに問題とは関係の無い部分なら読み飛ばしましょう。
まとめ
説明文は1から10まですべて読まなくてはならない、ということはありません。
問題を解く上で必要な説明と、そうでない説明があり、その区分けができることで長ったらしくて読む気が失せる説明文を大幅にカットすることも可能になります。
これは基本情報技術者試験だけに限ったテクニックではありませんので、
ぜひ他の資格受験でも活用してみてください。